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CXCORE リファレンス マニュアル

最終変更者: 怡土順一, 最終変更リビジョン: 482, 最終変更日時: 2009-08-15 11:54:33 +0900 (土, 15 8月 2009)


配列操作(Operations on Arrays)


線形代数(Linear Algebra)


DotProduct

ユークリッド距離に基づく2つの配列の内積を計算する

double cvDotProduct( const CvArr* src1, const CvArr* src2 );

src1
1番目の入力配列.
src2
2番目の入力配列.

関数cvDotProductはユークリッド幾何学における内積を計算し,その結果を返す.

src1•src2 = sumI(src1(I)*src2(I))

マルチチャンネル配列の場合,全てのチャンネルの結果が累算される.特にaを複素ベクトルとすると,cvDotProduct(a,a)||a||2を返す.この関数は,多次元配列を1行,1レイヤーずつ処理することもできる.


Normalize

指定のノルムになるように,あるいは値が指定の範囲になるように,配列を正規化する

void cvNormalize( const CvArr* src, CvArr* dst,
                  double a=1, double b=0, int norm_type=CV_L2,
                  const CvArr* mask=NULL );

src
入力配列.
dst
出力配列.インプレース処理が可能.
a
出力配列の最小値または最大値,あるいは出力配列のノルム.
b
出力配列の最大値または最小値.
norm_type
正規化のタイプ.以下のうち一つを用いることができる.
CV_C - 配列のC-norm(絶対値の最大値)を正規化
CV_L1 - 配列のL1-norm(絶対値の合計)を正規化
CV_L2 - 配列のL2-norm(ユークリッド距離)を正規化
CV_MINMAX - 配列の値が指定の範囲に収まるようにスケーリングとシフトを行う.
mask
操作マスク.特定の配列要素のみを正規化するためのマスク.

関数cvNormalizeは,入力配列をそのノルム,または値が特定の値や範囲になるように正規化する.

norm_type==CV_MINMAXのとき,

    dst(i,j)=(src(i,j)-min(src))*(b'-a')/(max(src)-min(src)) + a',  (mask(i,j)!=0 の場合)
    dst(i,j)=src(i,j)  (それ以外の場合)
ここで b'=MAX(a,b)a'=MIN(a,b)min(src)max(src) はそれぞれ入力配列の全体,または指定された部分集合について計算した全体の最小値と最大値である.

norm_type!=CV_MINMAXのとき,

    dst(i,j)=src(i,j)*a/cvNorm(src,0,norm_type,mask), (mask(i,j)!=0 の場合)
    dst(i,j)=src(i,j)  (それ以外の場合)

以下に,簡単な例を示す.

float v[3] = { 1, 2, 3 };
CvMat V = cvMat( 1, 3, CV_32F, v );

// 単位ベクトルの生成
// これは,以下と等しい.
// for(int i=0;i<3;i++) v[i]/=sqrt(v[0]*v[0]+v[1]*v[1]+v[2]*v[2]);
cvNormalize( &V, &V );

CrossProduct

二つの3次元ベクトルの外積を計算する

void cvCrossProduct( const CvArr* src1, const CvArr* src2, CvArr* dst );

src1
1番目の入力ベクトル.
src2
2番目の入力ベクトル.
dst
出力ベクトル.

関数 cvCrossProduct は,二つの3次元ベクトルの外積を計算する.

dst = src1 × src2,
  (dst1 = src12src23 - src13src22 , dst2 = src13src21 - src11src23 , dst3 = src11src22 - src12src21).

ScaleAdd

スケーリングされた配列ともう一つの配列の和を計算する

void cvScaleAdd( const CvArr* src1, CvScalar scale, const CvArr* src2, CvArr* dst );
#define cvMulAddS cvScaleAdd

src1
1番目の入力配列
scale
1番目の配列のためのスケールファクタ.
src2
2番目の入力配列.
dst
出力配列.

関数cvScaleAddは,スケーリングされた配列ともう一つの配列の和を計算する.

dst(I)=src1(I)*scale + src2(I)

全ての配列パラメータは同じタイプで同じサイズでなくてはならない.


GEMM

汎用的な行列の乗算を行う

void cvGEMM( const CvArr* src1, const CvArr* src2, double alpha,
              const CvArr* src3, double beta, CvArr* dst, int tABC=0 );
#define cvMatMulAdd( src1, src2, src3, dst ) cvGEMM( src1, src2, 1, src3, 1, dst, 0 )
#define cvMatMul( src1, src2, dst ) cvMatMulAdd( src1, src2, 0, dst )

src1
1番目の入力配列.
src2
2番目の入力配列.
alpha
乗算結果に対するスケーリング係数.以下の説明を参照.
src3
3番目の入力配列(シフト用).もしシフトしない場合はNULLにできる.
beta
3番目の入力配列に対するスケーリング係数.以下の説明を参照.
dst
出力配列.
tABC
操作フラグ.0または以下の値の組み合わせ.
CV_GEMM_A_T - src1を転置
CV_GEMM_B_T - src2を転置
CV_GEMM_C_T - src3を転置
例:CV_GEMM_A_T+CV_GEMM_C_Tは, alpha*src1T*src2 + beta*src3Tに対応する.

関数cvGEMMは汎用的な行列の乗算を行う.

dst = alpha*op(src1)*op(src2) + beta*op(src3),   ここで, op(X) は X あるいは XT

全ての行列は同じデータタイプ,同じサイズである必要がある.実数あるいは複素数の浮動小数点型の行列がサポートされている.


Transform

すべての配列要素を行列により変換する

void cvTransform( const CvArr* src, CvArr* dst, const CvMat* transmat, const CvMat* shiftvec=NULL );

src
1番目の入力配列.
dst
出力配列.
transmat
変換行列.
shiftvec
オプションのシフトベクトル.

関数cvTransformは,srcの全て要素に行列変換を行い,その結果をdst に保存する.

dst(I)=transmat*src(I) + shiftvec   または   dst(I)k=sumj(transmat(k,j)*src(I)j) + shiftvec(k)

つまり,Nsrc個の要素をもつベクトルとして取り扱い, M×N行列transmatとシフトベクトルshiftvec を用いて, Mチャンネル配列dstの一つの要素へと変換する. shiftvectransmatへ埋め込むという選択もある. この場合,transmatM×N+1の行列でなければならず,最右列はシフトベクトルとして扱われる.

入力配列と出力配列は共にデプスが等しく,サイズあるいは選択されたROIのサイズが同じでなければならない.transmatshiftvecは浮動小数点型の実数行列でなくてはならない.

この関数は,N次元点集合の幾何変換,任意の色空間の線形変換,チャンネルのシャッフル等に使用される.


PerspectiveTransform

ベクトルの透視投影変換を行う

void cvPerspectiveTransform( const CvArr* src, CvArr* dst, const CvMat* mat );

src
3チャンネルの浮動小数点型入力配列.
dst
3チャンネルの浮動小数点型出力配列.
mat
3×3 または 4×4 の変換行列.

関数cvPerspectiveTransformは,以下のように,srcのすべての要素を2次元あるいは3次元ベクトルとして扱い,これを変換する.

(x, y, z) -> (x’/w, y’/w, z’/w) または
(x, y) -> (x’/w, y’/w),

ここで,
(x’, y’, z’, w’) = mat4x4*(x, y, z, 1) または
(x’, y’, w’) = mat3x3*(x, y, 1)

 w = w’   (w’!=0 の場合)
     inf   (そうでない場合)

MulTransposed

行列と転置行列の乗算を行う

void cvMulTransposed( const CvArr* src, CvArr* dst, int order, const CvArr* delta=NULL );

src
入力行列.
dst
出力行列.
order
転置した行列をかける順番.
delta
オプション配列,乗算する前にsrcから引かれる.

関数cvMulTransposedはsrcとその転置行列との乗算を計算する.

この関数は,以下のように計算を行う.

dst=(src-delta)*(src-delta)T

(order=0 の場合)

dst=(src-delta)T*(src-delta)

(そうでない場合).


Trace

行列のトレースを返す

CvScalar cvTrace( const CvArr* mat );

mat
入力行列.

関数cvTraceは,行列matの対角成分の和を返す.

tr(src1)=sumimat(i,i)

Transpose

行列の転置を行う

void cvTranspose( const CvArr* src, CvArr* dst );
#define cvT cvTranspose

src
入力行列.
dst
出力行列.

関数cvTransposeは行列srcを転置する.

dst(i,j)=src(j,i)

注釈:複素行列の場合,複素数の共役化は行わない.共役は別に計算されるべきである.例として,cvXorS のサンプルコードを参照すること.


Det

行列式を返す

double cvDet( const CvArr* mat );

mat
入力行列.

関数cvDetは,正方行列matの行列式を返す. 小さい行列に対しては直接法が,大きい行列に対してはガウスの消去法が使用される. 正定値対称行列については,U=V=NULLとしてSVDを実行し, その後Wの対角要素の内積として行列式を計算することも可能である.


Invert

逆行列または擬似逆行列を求める

double cvInvert( const CvArr* src, CvArr* dst, int method=CV_LU );
#define cvInv cvInvert

src
入力行列.
dst
出力行列.
method
逆行列を求める手法.
CV_LU - 最適なピボット選択によるガウスの消去法
CV_SVD - 特異値分解(SVD)
CV_SVD_SYM - 対称正定値行列のための特異値分解

関数cvInvertsrcの逆行列を計算し,その結果をdstに入れる.

LUの場合,この関数はsrcの行列式を返す(srcは正方行列でなくてなならない). 行列式が0の場合, 逆行列は計算できずdstは0で埋められる.

SVDの場合,この関数はsrcの条件数の逆数(大きい特異値に対する小さい特異値の比)を返す. また,srcが全て0のときは0を返す. もし,srcが非正則行列の場合,SVDを用いる方法では擬似逆行列を計算する.


Solve

連立一次方程式または最小二乗問題を解く

int cvSolve( const CvArr* A, const CvArr* B, CvArr* X, int method=CV_LU );

A
入力行列.
B
連立一次方程式の右辺.
X
出力解.
method
逆行列の解法.
CV_LU - 最適なピボット選択によるガウスの消去法
CV_SVD - 特異値分解
CV_SVD_SYM - 正定値対称行列のための特異値分解.

関数cvSolveは,連立一次方程式または最小二乗問題を解く(後者は特異値分解を用いて解くことが可能である).

dst = arg minX||A*X-B||

methodにCV_LU を指定した場合,Aが正則行列であれば1を返し,そうでなければ0を返す. 後者の場合は,dstの値は有効ではない.


SVD

浮動小数点型の実数行列の特異値分解を行う

void cvSVD( CvArr* A, CvArr* W, CvArr* U=NULL, CvArr* V=NULL, int flags=0 );

A
入力M×N行列.
W
特異値行列の結果 (M×N または N×N)または ベクトル(N×1).
U
任意の左直交行列 (M×M または M×N). もしCV_SVD_U_Tが指定された場合,上で述べた,行と列の数は入れ替わる.
V
任意の右直交行列(N×N).
flags
操作フラグ.0または以下の値の組み合わせ.
  • CV_SVD_MODIFY_A を指定すると,計算中に行列Aの変更を行うことができる. このフラグの指定は処理速度を向上させる.
  • CV_SVD_U_T means that the tranposed matrix U is returned. Specifying the flag はUの転置行列を返すことを意味する.このフラグの指定は処理速度を向上させる.
  • CV_SVD_V_TVの転置行列を返すことを意味する.このフラグの指定は処理速度を向上させる.

関数cvSVDは,行列Aを二つの直交行列と一つの対角行列の積に分解する.

A=U*W*VT

ここで,Wは特異値の対角行列であり,特異値の1次元のベクトルとしてエンコードされる.すべての特異値は非負の値を持ち,降順にソートされる (UVの行も共に).

SVDアルゴリズムは数値的にロバストであり,その典型的な応用は,以下のようになる.


SVBkSb

特異値の後退代入を行う

void cvSVBkSb( const CvArr* W, const CvArr* U, const CvArr* V,
                const CvArr* B, CvArr* X, int flags );

W
特異値の行列またはベクトル.
U
左直交行列(転置されているかもしれない)
V
右直交行列(転置されているかもしれない)
B
行列Aの擬似逆行列に乗ずるための行列.オプションのパラメータ. 省略されている場合,それは適切なサイズの単位行列であると仮定される(そのためXAの再構成された擬似逆行列となる).
X
出力行列.後退代入の結果.
flags
操作フラグ.cvSVDでのflagsと一致していなければならない.

関数cvSVBkSbは,分解される行列AcvSVDを参照)と行列Bのための後退代入を計算する.

X=V*W-1*UT*B

ここで,

W-1(i,i)=1/W(i,i) (W(i,i) > epsilon•sumiW(i,i) の場合)
         0        (それ以外の場合)

また,epsilonは行列のデータタイプに依存する小さな数値である.

この関数はcvSVDと共に,cvInvertcvSolveの内部で用いられる.これら(svd と bksb) の低レベル関数を使用する理由は,高レベル関数(inv と solve)において一時的な行列の確保を避けるためである.


EigenVV

対称行列の固有値と固有ベクトルを計算する

void cvEigenVV( CvArr* mat, CvArr* evects, CvArr* evals, double eps=0 );

mat
入力対称正方行列.処理中に変更される.
evects
固有ベクトルの出力行列.連続した行として保存される.
evals
固有値ベクトルの出力ベクトル.降順に保存される(もちろん固有値と固有ベクトルの順番は一致する).
eps
対角化の精度(一般的に,DBL_EPSILON=≈10-15 で十分である).

関数cvEigenVVは,行列matの固有値と固有ベクトルを計算する.

mat*evects(i,:)' = evals(i)*evects(i,:)' (MTALAB表記)

行列matの内容はこの関数によって破壊される.

現在,この関数はcvSVDより遅く,精度も低い. そこで,matが正定値行列であることが既知のとき (例えば共変動行列)は, 行列matの固有値,固有ベクトルを求めるために(特に,固有ベクトルが必要とされない場合), cvSVDを使用することが推奨される. これは,

cvEigenVV(mat, eigenvals, eigenvects);
の代わりに
cvSVD(mat, eigenvals, eigenvects, 0, CV_SVD_U_T + CV_SVD_MODIFY_A);
を呼ぶということである.


CalcCovarMatrix

ベクトル集合の共変動行列を計算する

void cvCalcCovarMatrix( const CvArr** vects, int count, CvArr* cov_mat, CvArr* avg, int flags );

vects
入力ベクトル.これらはすべて同じタイプで同じサイズでなくてはならない. ベクトルは1次元である必要はなく,2次元(例えば,画像)などでも構わない.
count
入力ベクトルの数.
cov_mat
浮動小数点型の正方な出力共変動行列.
avg
入力または出力配列(フラグに依存する) - 入力ベクトルの平均ベクトル.
flags
操作フラグ.以下の値の組み合わせ.
CV_COVAR_SCRAMBLED - 出力共変動行列は次のように計算される.
scale*[vects[0]-avg,vects[1]-avg,...]T*[vects[0]-avg,vects[1]-avg,...]
すなわち,共変動行列はcount×countである. そのような一般的でない共変動行列は,非常に大きなベクトル集合に対する高速な主成分分析のために使用される(例えば,顔認識のための固有顔). この「スクランブルされた」行列の固有値は,真共変動行列の固有値と一致し, そして「真の」固有ベクトルは「スクランブルされた」共変動行列の固有ベクトルから容易に計算できる.
CV_COVAR_NORMAL - 出力共変動行列は次のように計算される.
scale*[vects[0]-avg,vects[1]-avg,...]*[vects[0]-avg,vects[1]-avg,...]T
つまり,cov_matはすべての入力ベクトルの要素の合計と同じサイズの一般的な共変動行列となる. CV_COVAR_SCRAMBLEDCV_COVAR_NORMALのどちらか一つは必ず指定されなくてはならない.
CV_COVAR_USE_AVG - このフラグが指定された場合,関数は入力ベクトルから平均を計算せず,引数で指定された平均ベクトルを使用する. 平均が何らかの方法で既に計算されている場合,または共変動行列が部分的に計算されている場合 (この場合,avgは入力ベクトルの一部の平均ではなく,全ての平均ベクトルである)に有用である.
CV_COVAR_SCALE - このフラグが指定された場合, 共変動行列は入力ベクトルの数によってスケーリングされる.
CV_COVAR_ROWS - 全ての入力ベクトルは単一の行列(vects[0])の行として保存されることを意味する. この場合,countは無視される.そしてavgは適切な大きさの1行のベクトルでなければならない.
CV_COVAR_COLS - 全ての入力ベクトルは単一の行列(vects[0])の列として保存されることを意味する. この場合,countは無視される.そしてavgは適切な大きさの1列のベクトルでなければならない.

関数cvCalcCovarMatrixは,共変動行列と,オプションで入力ベクトル集合の平均を計算する. この関数は,主成分分析やマハラノビス距離によるベクトルの比較等に用いられる.


Mahalanobis

二つのベクトルのマハラノビス距離を計算する

double cvMahalanobis( const CvArr* vec1, const CvArr* vec2, CvArr* mat );

vec1
1番目の1次元入力ベクトル.
vec2
2番目の1次元入力ベクトル.
mat
逆共変動行列.

関数cvMahalanobisは,二つのベクトル間の重み付き距離を計算し,それを返す.

d(vec1,vec2)=sqrt( sumi,j {mat(i,j)*(vec1(i)-vec2(i))*(vec1(j)-vec2(j))} )

cvCalcCovarMatrixを用いて共変動行列が計算され, さらにcvInvert関数(行列が非正則行列である可能性があるので,methodにCV_SVDが選択されたもの)を用いて逆行列を求める.


CalcPCA

ベクトル集合の主成分分析を行う

void cvCalcPCA( const CvArr* data, CvArr* avg,
                CvArr* eigenvalues, CvArr* eigenvectors, int flags );

data
入力データ.それぞれのベクトルは単一行(CV_PCA_DATA_AS_ROW)か,単一列(CV_PCA_DATA_AS_COL)である.
avg
平均ベクトル.関数内で計算されるか,ユーザによって与えられる.
eigenvalues
出力である共変動行列の固有値.
eigenvectors
出力である共変動行列の固有ベクトル(つまり,主成分).一つの行が一つのベクトルを意味する.
flags
操作フラグ.以下の値の組み合わせ.
CV_PCA_DATA_AS_ROW - 行としてベクトルが保存される(つまり,あるベクトルの全ての要素は連続的に保存される)
CV_PCA_DATA_AS_COL - 列としてベクトルが保存される(つまり,あるベクトル成分に属する値は連続的に保存される)
(上の2つのフラグは互いに排他的である)
CV_PCA_USE_AVG - 事前に計算された平均ベクトルを用いる

関数cvCalcPCAは,ベクトル集合の主成分分析を行う. まず,cvCalcCovarMatrixを用いて共変動行列を計算し,固有値,固有ベクトルを求める. 固有値,固有ベクトルの出力個数は,MIN(rows(data),cols(data))と等しいか,または少ない.


ProjectPCA

指定された部分空間にベクトルを投影する

void cvProjectPCA( const CvArr* data, const CvArr* avg,
                   const CvArr* eigenvectors, CvArr* result );

data
入力データ.それぞれのベクトルは単一行か,単一列である.
avg
平均ベクトル.単一行ベクトルの場合,それはdataの行として入力ベクトルが保存されていることを意味する. そうでない場合は,単一列ベクトルであり,そのときのベクトルはdataの列として保存されている.
eigenvectors
固有ベクトル(主成分).一つの行が一つのベクトルを意味する.
result
出力である分解係数の行列.行の数はベクトルの数と同じでなくてはならない. 列の数はeigenvectorsの列の数より小さいか同じでなくてはならない. 列の数が少ない場合,入力ベクトルは,第cols(result)主成分までを基底とする部分空間に投影される.

関数cvProjectPCAは,入力ベクトルを正規直交基底(eigenvectors)で表現される部分空間に投影する. 内積を計算する前に,avgベクトルが入力ベクトルから減算される.

result(i,:)=(data(i,:)-avg)*eigenvectors' // CV_PCA_DATA_AS_ROW 配置の場合

BackProjectPCA

投影係数から元のベクトルを再構築する

void cvBackProjectPCA( const CvArr* proj, const CvArr* avg,
                       const CvArr* eigenvects, CvArr* result );

proj
入力データ.cvProjectPCAresultと同様のフォーマット.
avg
平均ベクトル.もし単一行ベクトルの場合,出力ベクトルがresultの行として保存されていることを意味する. そうでない場合は,単一列ベクトルであり,そのときはresultの列として保存される.
eigenvectors
固有ベクトル(主成分).一つの行が一つのベクトルを意味する.
result
出力である再構築されたベクトルの行列.

関数cvBackProjectPCAは,投影係数からベクトルを再構築する.

result(i,:)=proj(i,:)*eigenvectors + avg // CV_PCA_DATA_AS_ROW 配置の場合

OpenCV-1.0 リファレンス マニュアル
OpenCV-1.1pre リファレンス マニュアル
OpenCVサンプルコード


CV_ASSERT
CV_CALL
CV_CHECK
CV_CMP
CV_ERROR
CV_FUNCNAME
CV_GET_SEQ_ELEM
CV_GRAPH_EDGE_FIELDS
CV_GRAPH_FIELDS
CV_GRAPH_VERTEX_FIELDS
CV_IABS
CV_IMAGE_ELEM
CV_IMAX
CV_IMIN
CV_NODE_HAS_NAME
CV_NODE_IS_COLLECTION
CV_NODE_IS_EMPTY
CV_NODE_IS_FLOW
CV_NODE_IS_INT
CV_NODE_IS_MAP
CV_NODE_IS_REAL
CV_NODE_IS_SEQ
CV_NODE_IS_STRING
CV_NODE_IS_USER
CV_NODE_SEQ_IS_SIMPLE
CV_QUADEDGE2D_FIELDS
CV_RGB
CV_SEQUENCE_FIELDS
CV_SET_FIELDS
CV_SIGN
CV_SUBDIV2D_FIELDS
CV_SUBDIV2D_POINT_FIELDS
CV_SWAP
CV_TREE_NODE_FIELDS
CV_TURN_ON_IPL_COMPATIBILITY
EXIT
MAX
MIN
OPENCV_ASSERT
OPENCV_CALL
OPENCV_ERRCHK
OPENCV_ERROR
__BEGIN__
__END__

CvANN_MLP
CvANN_MLP_TrainParams
CvANN_MLP::create
CvANN_MLP::train
CvArr
CvAttrList
CvBoost
CvBoostParams
CvBoostTree
CvBoost::get_weak_predictors
CvBoost::predict
CvBoost::prune
CvBoost::train
CvBox2D
CvCapture
CvConDensation
CvConnectedComp
CvConvexityDefect
CvDTree
CvDTreeNode
CvDTreeParams
CvDTreeSplit
CvDTreeTrainData
CvDTree::predict
CvDTree::train
CvEM
CvEMParams
CvEM::train
CvFileNode
CvFileStorage
CvGraph
CvGraphScanner
CvHMM
CvImgObsInfo
CvHaarClassifier
CvHaarClassifierCascade
CvHaarFeature
CvHaarStageClassifier
CvHistogram
CvKNearest
CvKNearest::find_nearest
CvKNearest_train
CvKalman
CvMat
cvMatMul
cvMatMulAdd
CvMatND
CvMemBlock
CvMemStorage
CvMemStoragePos
CvNormalBayesClassifier
CvNormalBayesClassifier::predict
CvNormalBayesClassifier::train
CvPoint
CvPoint2D32f
CvPoint2D64f
CvPoint3D32f
CvPoint3D64f
CvQuadEdge2D
CvRTParams
CvRTrees
CvRTrees::get_proximity
CvRTrees::get_var_importance
CvRTrees::predict
CvRTrees::train
CvRect
CvSVM
CvSVMParams
CvSVM::get_support_vector
CvSVM::train
CvScalar
CvSeq
CvSeqBlock
CvSet
CvSize
CvSize2D32f
CvSlice
CvSparseMat
CvStatModel
CvStatModel::CvStatModel
CvStatModel::clear
CvStatModel::CvStatModel(data)
CvStatModel::~CvStatModel
CvStatModel::load
CvStatModel::predict
CvStatModel::read
CvStatModel::save
CvStatModel::train
CvStatModel::write
CvSubdiv2D
CvSubdiv2DPoint
CvTermCriteria
CvTreeNodeIterator
CvTypeInfo
IplImage
RTreesOOBerror

cv2DRotationMatrix
cv3dTrackerCalibrateCameras
cv3dTrackerLocateObjects
cvAbsDiff
cvAbsDiffS
cvAcc
cvAdaptiveThreshold
cvAdd
cvAddS
cvAddWeighted
cvAlloc
cvAnd
cvAndS
cvApproxChains
cvApproxPoly
cvArcLength
cvAvg
cvAvgSdv
cvBackProjectPCA
cvBoundingRect
cvBoxPoints
cvCalcBackProject
cvCalcBackProjectPatch
cvCalcCovarMatrix
cvCalcCovarMatrixEx
cvCalcDecompCoeff
cvCalcEMD2
cvCalcEigenObjects
cvCalcGlobalOrientation
cvCalcHist
cvCalcImageHomography
cvCalcMotionGradient
cvCalcOpticalFlowBM
cvCalcOpticalFlowHS
cvCalcOpticalFlowLK
cvCalcOpticalFlowPyrLK
cvCalcPCA
cvCalcPGH
cvCalcProbDensity
cvCalcSubdivVoronoi2D
cvCalibrateCamera2
cvCamShift
cvCanny
cvCartToPolar
cvCbrt
cvCheckArr
cvCheckContourConvexity
cvCircle
cvClearGraph
cvClearHist
cvClearMemStorage
cvClearND
cvClearSeq
cvClearSet
cvClearSubdivVoronoi2D
cvClipLine
cvClone
cvCloneGraph
cvCloneImage
cvCloneMat
cvCloneMatND
cvCloneSeq
cvCloneSparseMat
cvCmp
cvCmpS
cvCompareHist
cvComputeCorrespondEpilines
cvConDensInitSampleSet
cvConDensUpdateByTime
cvContourArea
cvContourFromContourTree
cvConvert
cvConvertImage
cvConvertPointsHomogenious
cvConvertScale
cvConvertScaleAbs
cvConvexHull2
cvConvexityDefects
cvCopy
cvCopyHist
cvCopyMakeBorder
cvCornerEigenValsAndVecs
cvCornerHarris
cvCornerMinEigenVal
cvCountNonZero
cvCreate2DHMM
cvCreateCameraCapture
cvCreateChildMemStorage
cvCreateConDensation
cvCreateContourTree
cvCreateData
cvCreateFileCapture
cvCreateGraph
cvCreateGraphScanner
cvCreateHist
cvCreateImage
cvCreateImageHeader
cvCreateKalman
cvCreateMat
cvCreateMatHeader
cvCreateMatND
cvCreateMatNDHeader
cvCreateMemStorage
cvCreateObsInfo
cvCreatePOSITObject
cvCreateSeq
cvCreateSet
cvCreateSparseMat
cvCreateStructuringElementEx
cvCreateSubdivDelaunay2D
cvCreateTrackbar
cvCreateVideoWriter
cvCrossProduct
cvCvtColor
cvCvtScale
cvCvtSeqToArray
cvDCT
cvDFT
cvDecRefData
cvDeleteMoire
cvDestroyAllWindows
cvDestroyWindow
cvDet
cvDilate
cvDistTransform
cvDiv
cvDotProduct
cvDrawChessBoardCorners
cvDrawContours
cvDynamicCorrespondMulti
cvEViterbi
cvEigenDecomposite
cvEigenProjection
cvEigenVV
cvEllipse
cvEllipse2Poly
cvEllipseBox
cvEndFindContours
cvEndWriteSeq
cvEndWriteStruct
cvEqualizeHist
cvErode
cvError
cvErrorStr
cvEstimateHMMStateParams
cvEstimateObsProb
cvEstimateTransProb
cvExp
cvFastArctan
cvFillConvexPoly
cvFillPoly
cvFilter2D
cvFindChessboardCorners
cvFindContours
cvFindCornerSubPix
cvFindExtrinsicCameraParams2
cvFindFundamentalMat
cvFindGraphEdge
cvFindGraphEdgeByPtr
cvFindHomography
cvFindNearestPoint2D
cvFindNextContour
cvFindRuns
cvFindStereoCorrespondence
cvFindType
cvFirstType
cvFitEllipse2
cvFitLine2D
cvFlip
cvFloodFill
cvFlushSeqWriter
cvFree
cvGEMM
cvGet1D
cvGet2D
cvGet3D
cvGetND
cvGetAffineTransform
cvGetCaptureProperty
cvGetCentralMoment
cvGetCol
cvGetCols
cvGetDiag
cvGetDims
cvGetElemType
cvGetErrMode
cvGetErrStatus
cvGetFileNode
cvGetFileNodeByName
cvGetFileNodeName
cvGetGraphVtx
cvGetHashedKey
cvGetHistValue_1D
cvGetHistValue_2D
cvGetHistValue_3D
cvGetHistValue_nD
cvGetHuMoments
cvGetImage
cvGetImageCOI
cvGetImageROI
cvGetMat
cvGetMinMaxHistValue
cvGetModuleInfo
cvGetNextSparseNode
cvGetNormalizedCentralMoment
cvGetNumThreads
cvGetOptimalDFTSize
cvGetPerspectiveTransform
cvGetQuadrangleSubPix
cvGetRawData
cvGetReal1D
cvGetReal2D
cvGetReal3D
cvGetRealND
cvGetRectSubPix
cvGetRootFileNode
cvGetRow
cvGetRows
cvGetSeqElem
cvGetSeqReaderPos
cvGetSetElem
cvGetSize
cvGetSpatialMoment
cvGetSubRect
cvGetTextSize
cvGetThreadNum
cvGetTickCount
cvGetTickFrequency
cvGetTrackbarPos
cvGetWindowHandle
cvGetWindowName
cvGoodFeaturesToTrack
cvGrabFrame
cvGraphAddEdge
cvGraphAddEdgeByPtr
cvGraphAddVtx
cvGraphEdgeIdx
cvGraphRemoveEdge
cvGraphRemoveEdgeByPtr
cvGraphRemoveVtx
cvGraphRemoveVtxByPtr
cvGraphVtxDegree
cvGraphVtxDegreeByPtr
cvGraphVtxIdx
cvGuiBoxReport
cvHaarDetectObjects
cvHoughCircles
cvHoughLines2
cvImgToObs_DCT
cvInRange
cvInRangeS
cvIncRefData
cvInitFont
cvInitImageHeader
cvInitLineIterator
cvInitMatHeader
cvInitMatNDHeader
cvInitMixSegm
cvInitSparseMatIterator
cvInitSystem
cvInitTreeNodeIterator
cvInitUndistortMap
cvInpaint
cvInsertNodeIntoTree
cvIntegral
cvInvSqrt
cvInvert
cvIsInf
cvIsNaN
cvKMeans2
cvKalmanCorrect
cvKalmanPredict
cvLUT
cvLaplace
cvLine
cvLoad
cvLoadHaarClassifierCascade
cvLoadImage
cvLog
cvLogPolar
cvMahalanobis
cvMakeAlphaScanlines
cvMakeHistHeaderForArray
cvMakeScanlines
cvMakeSeqHeaderForArray
cvMat
cvMatchContourTrees
cvMatchShapes
cvMatchTemplate
cvMax
cvMaxRect
cvMaxS
cvMeanShift
cvMemStorageAlloc
cvMemStorageAllocString
cvMerge
cvMin
cvMinAreaRect2
cvMinEnclosingCircle
cvMinMaxLoc
cvMinS
cvMixChannels
cvMixSegmL2
cvMoments
cvMorphEpilinesMulti
cvMorphologyEx
cvMoveWindow
cvMul
cvMulSpectrums
cvMulTransposed
cvMultiplyAcc
cvNamedWindow
cvNextGraphItem
cvNextTreeNode
cvNorm
cvNormalize
cvNormalizeHist
cvNot
cvNulDevReport
cvOpenFileStorage
cvOr
cvOrS
cvPOSIT
cvPerspectiveTransform
cvPointPolygonTest
cvPointSeqFromMat
cvPolarToCart
cvPolyLine
cvPostWarpImage
cvPow
cvPreCornerDetect
cvPrevTreeNode
cvPreWarpImage
cvProjectPCA
cvProjectPoints2
cvPtr1D
cvPtr2D
cvPtr3D
cvPtrND
cvPutText
cvPyrDown
cvPyrMeanShiftFiltering
cvPyrSegmentation
cvPyrUp
cvQueryFrame
cvQueryHistValue_1D
cvQueryHistValue_2D
cvQueryHistValue_3D
cvQueryHistValue_nD
cvRNG
cvRandArr
cvRandInt
cvRandReal
cvRandShuffle
cvRange
cvRead
cvReadByName
cvReadChainPoint
cvReadInt
cvReadIntByName
cvReadRawData
cvReadRawDataSlice
cvReadReal
cvReadRealByName
cvReadString
cvReadStringByName
cvRectangle
cvRedirectError
cvReduce
cvRegisterModule
cvRegisterType
cvRelease
cvRelease2DHMM
cvReleaseCapture
cvReleaseConDensation
cvReleaseData
cvReleaseFileStorage
cvReleaseGraphScanner
cvReleaseHaarClassifierCascade
cvReleaseHist
cvReleaseImage
cvReleaseImageHeader
cvReleaseKalman
cvReleaseMat
cvReleaseMatND
cvReleaseMemStorage
cvReleaseObsInfo
cvReleasePOSITObject
cvReleaseSparseMat
cvReleaseStructuringElement
cvReleaseVideoWriter
cvRemap
cvRemoveNodeFromTree
cvRepeat
cvResetImageROI
cvReshape
cvReshapeMatND
cvResize
cvResizeWindow
cvRestoreMemStoragePos
cvRetrieveFrame
cvRodrigues2
cvRound
cvRunHaarClassifierCascade
cvRunningAvg
cvSVBkSb
cvSVD
cvSampleLine
cvSave
cvSaveImage
cvSaveMemStoragePos
cvScale
cvScaleAdd
cvSegmentMotion
cvSeqElemIdx
cvSeqInsert
cvSeqInsertSlice
cvSeqInvert
cvSeqPartition
cvSeqPop
cvSeqPopFront
cvSeqPopMulti
cvSeqPush
cvSeqPushFront
cvSeqPushMulti
cvSeqRemove
cvSeqRemoveSlice
cvSeqSearch
cvSeqSlice
cvSeqSort
cvSet
cvSet1D
cvSet2D
cvSet3D
cvSetND
cvSetAdd
cvSetCaptureProperty
cvSetData
cvSetErrMode
cvSetErrStatus
cvSetHistBinRanges
cvSetIPLAllocators
cvSetIdentity
cvSetImageCOI
cvSetImageROI
cvSetImagesForHaarClassifierCascade
cvSetMemoryManager
cvSetMouseCallback
cvSetNew
cvSetNumThreads
cvSetReal1D
cvSetReal2D
cvSetReal3D
cvSetRealND
cvSetRemove
cvSetRemoveByPtr
cvSetSeqBlockSize
cvSetSeqReaderPos
cvSetTrackbarPos
cvSetZero
cvShowImage
cvSmooth
cvSnakeImage
cvSobel
cvSolveCubic
cvSplit
cvSqrt
cvSquareAcc
cvStartAppendToSeq
cvStartFindContours
cvStartNextStream
cvStartReadChainPoints
cvStartReadRawData
cvStartReadSeq
cvStartWriteSeq
cvStartWriteStruct
cvStdErrReport
cvSub
cvSubRS
cvSubS
cvSubdiv2DEdgeDst
cvSubdiv2DEdgeOrg
cvSubdiv2DGetEdge
cvSubdiv2DLocate
cvSubdiv2DRotateEdge
cvSubdivDelaunay2DInsert
cvSubstituteContour
cvSum
cvThreshHist
cvThreshold
cvTrace
cvTransform
cvTranspose
cvTreeToNodeSeq
cvTypeOf
cvUndistort2
cvUniformImgSegm
cvUnregisterType
cvUpdateMotionHistory
cvUseOptimized
cvWaitKey
cvWarpAffine
cvWarpPerspective
cvWatershed
cvWrite
cvWriteComment
cvWriteFileNode
cvWriteFrame
cvWriteInt
cvWriteRawData
cvWriteReal
cvWriteString
cvXor
cvXorS
cvmGet
cvmSet
error_handling_sample
error_macros